志馬クリニック四条烏丸

志馬クリニック四条烏丸 医療内容 緊急避妊(モーニングアフターピル)

緊急避妊(モーニングアフターピル)

はじめに

緊急避妊(アフターピルEmergency Contraceptives ; EC)とは、妊娠を望まない女性が、避妊を行わなかった、避妊に失敗した、セックスを強要されたなど、妊娠に対して無防備な状況でセックスをした後に、望まない妊娠の危険性を減少させる避妊法です。無防備なセックス(避妊失敗)から72時間以内に対策をとれば、望まない妊娠を高い確率で阻止することができます。「性交の翌朝に服用する」という意味で「モーニングアフター・ピル morning-after-pill」とか「アフター・ピル」「モーニング・ピル」などとも呼ばれています。

 


有効期限

原則72時間以内(最大120時間以内は対応可能)

 


分 類

  1. ノルレボ法(levonorgestrel; LNG法)
    唯一の緊急避妊専用薬。妊娠阻止率が高く、副作用が少ない。WHO推奨。
  2. ヤッペ法(Yuzpe法)
    ノルレボ法以前の古典的な方法。安価で提供できるが、悪心・嘔吐の副作用が多い。

  参考文献:Lancet. 1998 Aug 8;352(9126):428-33.


「妊娠阻止率」と「失敗率(妊娠率)」

 

妊娠阻止率:排卵日(前後)に無防備な状況でセックスをした時に、緊急避妊(アフターピルEC)を実施して、望まない妊娠を阻止できる確率。1回だけの緊急避妊(アフターピルEC)の場合、この率が重要。
失敗率(妊娠率): 排卵日に関係なく、ある避妊方法を100人が1年間用いた場合に妊娠する確率(=避妊に失敗する確率)を示す指数。パール指数(Pearl Index; PI)とも呼ばれる。PI=避妊せず 85/コンドーム 2-15/低用量ピルOC 0-0.59。

 


副作用

不正性器出血、悪心、嘔吐、下腹痛、頭痛、倦怠感(だるさ)、下痢

 


禁 忌(※服用前に必ず確認すべきこと)

  • 過去に該当するホルモン剤で過敏な反応(アレルギー)を経験したことがある人
  • 肝臓に重篤な障害のある人
  • 妊娠している人

 


注意事項

  • すべて自費診療です。
    (健康保険を適応し安価で提供する行為は、偽装・不正請求に該当します。)
  • 必ず指示通りに服用してください。
  • この方法で、妊娠を完全に回避できるものではありません(妊娠阻止率=57-85%)。緊急避妊(アフターピルEC)を行った後、月経が発来しないなどで妊娠が考えられる際には、必ず確認のため医療機関を受診してください。
  • たとえ「緊急」避妊とはいえ、高次医療機関の夜間救急外来を受診するのはお控えください。(もっと緊急性の高い場合の救急診療に支障を来す恐れがあります。)
  • 万が一、妊娠に至っても、緊急避妊薬(アフターピルEC)による胎児への催奇形性はないとされています。
  • 緊急避妊(アフターピルEC)が成功した場合でも、今後はもっと安価で副作用が少なく失敗率の低い確実な避妊方法(低用量ピルOC)をおすすめします。当院でEC直後にOCへの移行の際は特別割引もございますので、次回、月経発来直後に当院へご相談ください。

緊急避妊(アフターピルEC)に関するよくある質問(FAQ)

  1. Q1. 保険で出してもらえますか?
    • A1.緊急避妊(アフターピルEC)は、すべて自費診療です。
      以前は、緊急避妊(アフターピルEC)を目的としているにもかかわらず、なんらかの「病名」をつけて健康保険を適応し、安価で薬剤を提供しているケースもみられましたが、厳密には本行為は保険診療における「偽装・不正請求」に該当し、場合によってはお客様にご迷惑をかける可能性がございます。さらには、こういう「偽装・不正請求」が保健診療の予算を圧迫し、本来必要な病気の治療に健康保険が使えなくなるおそれもあるため、当局も健康保険の厳正な適応に注意を喚起しております。緊急避妊(アフターピルEC)は「適正に自費診療で」対応している病院にご依頼ください。
  2. Q2.ホルモンバランスを崩して身体に良くないって本当ですか?
    • A2. 身体に対する悪影響はほとんどございません。
      緊急避妊(アフターピルEC)を実施する際に、一時的にホルモンバランスを変更するのは事実ですが、緊急避妊(アフターピルEC)後に次の月経が発来すれば、ホルモンバランスはすぐ元の状態に戻ります。ご安心ください。
  3. Q3. 緊急避妊は、飲み薬(アフターピルEC)以外に方法はありますか?
    • A3. ございます。
      無防備なセックス(避妊失敗)から120時間(5日間)以内に銅付加IUDを挿入する方法も有効であると報告されています。妊娠経験があって挿入に問題がなければ、今後も継続的な避妊を希望する方にはお勧めできる方法です。担当医とよくご相談ください。