志馬クリニック四条烏丸

志馬クリニック四条烏丸 医療内容 子宮頸がん検診

子宮頸がん検診

はじめに

子宮頸がんは子宮の入り口(子宮頸部)に発生するがんです。子宮頸がん検診



分 類

子宮に発生するがんは2種類あり、その性格は全く異なります。

「病気が見えるvol.9 婦人科・乳腺外科 第2版 MEDIC MEDIA」より改変


疫 学

  • 女性生殖器がんの中では、最も多い発生頻度です。
  • 若年女性で急増しており、20〜30代の女性に発症する悪性腫瘍の中では第1位です。
  • 年間約9,000人が罹患し、約2700人以上が子宮頸がんで亡くなっています(人口動態統計2010)。
  • 宮頸がんは子宮の入り口に発生することが多いので、検診が非常に有効です。受診者のうち約1%に精密検査が必要になり、精密検査が必要な方の中でがんが発見されるのは約10%と非常に高率です。
    ただし、これらのがんの60%以上はごく早期で見つかるため、その大半は子宮を温存した治療が可能で、その後の妊娠出産にも特に問題はありません。

婦人科領域のがんの発症率推移(20~39歳の日本人女性)


原 因

  • ヒトパピローマウィルス(HPV)の感染が原因で発生します。
  • 子宮頸がん罹患者の約90%以上にHPVが検出されています。
  • セックスの経験がある女性の約80%は、一生に一度はHPVに感染します。
  • HPVには150種類以上のタイプがあり、子宮頸がんの原因になるのはそのうち約15種類です。
  • HPVに感染しても、2年以内に約90%は自然に排除されます。
  • HPVに感染すると、約10%は感染が長時間持続します。
  • HPVに持続感染すると、約10%は前がん病変(異形性)へと進行します。
  • HPVに持続感染し異形成になると、約10-30%が子宮頸がんに進行します。

発がん性HPV感染とがん細胞への変化

「しきゅうのお知らせ 子宮頸がん基礎知識|HPVとは -allwomen.jp 子宮頸がん情報サイト-」より改変


症 状

  • ほとんどの場合、無症状です。

子宮頸がんの症状化



診 断

  1. 基本の検査は「細胞診」です。
    • まず正常と異なる異型細胞の有無を調べます。当院の細胞採取方法は、より細胞診の精度を向上させる目的で「液状処理細胞診標本(LBC法:liquid-based cytology)」を導入しております。従来法に比べ、操作がより簡便で、採取器具先端を回収するため採取した細胞をすべて検査に提出できます。ほとんど痛みもなく1分程度で終了します。
    液状処理細胞診標本
  2. 任意で「HPV検査」も可能です。
    • 従来の子宮頸がん検診において、細胞診だけによる診断では、病変を検出する感度(病変を持っている女性を陽性と判定する確率)が70%前後とやや低く、時に見落としがみられるなどの問題点が指摘されていました。
    • HPV検査は、HPVに感染しているかどうかを調べる検査で、ハイリスクHPV一括検査(=約15種類のハイリスクHPVのいずれかに感染しているかどうかを一括して調べる検査)とHPVタイピング検査(約15種類のハイリスクHPVのどのタイプに感染しているかを個々に調べる検査)に大別されます。
    • ハイリスクHPV一括検査は、細胞診と比較して病変を検出する感度は90%以上と高く、国・地域や細胞診診断士による感度のバラツキが少ない客観的な検査ですが、一方で、20代の若年女性においては、特異度(病変を持たない女性を陰性と判定する確率)がやや劣るため、「誤って陽性」と判定してしまう、あるいは「自然に治るHPV感染を見つけてしまう」可能性があります。
    • 米国では、30歳以上の女性に限定して子宮頸がん検診に細胞診とハイリスクHPV一括検査を併用することが承認され、ガイドラインとして提唱されています。両方の検査が陰性の場合は病変が見逃されている可能性はほとんどないと考えてよく、米国のガイドラインでは次の子宮頸がん検診は3年後でよいとしています。
    • 日本では、HPV検査の有用性に関する証拠が不十分として、集団として公共的に行うがん検診としては認められておらず、個人で受ける子宮頸がん検診では個人の判断に任されています。

子宮頸がん検診で行う検査の一覧

子宮頸がんの診断